欧州5大リーグに詳しくなろう!!!後編
リーグごとの特色〜セリエA、リーグアン、ブンデスリーガ〜
今回も前回に引き続き、欧州5大リーグについて詳しく説明していく。前回はイングランドのプレミアリーグとスペインのラ・リーガについて説明したので、今回はイタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグアンについて掘り下げていきたいと思う。
イタリア、セリエA
まずはイタリアの1部リーグである、セリエA。このリーグの特徴はなんといっても守備にある。イタリアは伝統的に守備に重きを置いたサッカーをしており、リーグにもその伝統が染み付いている。サッカーの世界では、3点差を付ければ安全圏と言われており、当然いかにして点を取るかを考えて戦術などが発展してきた。世界的なビッグクラブを見ても攻撃的で点を取るための戦術を取るチームがほとんどで、守備的なチームというのは珍しい。そのためサッカーでは点を取るために新たな戦術が生まれ、新たな時代の流行となっていくのだが、イタリアは常にどの時代も守備が重要なのだ。
イタリアには1-0で勝つのが美しいという考え方があり、多くの点を取ることよりも無失点で勝つ方が素晴らしいとされている。これをイタリア語でウノゼロと言い、イタリアサッカーの理想だと言える。
このウノゼロの勝利を目指すために、イタリアにはカテナチオと呼ばれる戦術がある。イタリア語で閂(かんぬき)という意味で、まさに守備に重きを置いたイタリアサッカーそのものを表す言葉としても使われている。
20~30年ほど前までは、人気も強さも世界1のリーグだったが、若手選手の育成に対する意識の低さやチーム所有のスタジアムの少なさ、世界的な攻撃的戦術の発展などでだんだんと低迷して行き、現在ではヨーロッパの舞台でかつてほどの存在感は無くなってしまっている。その現状に危機感を覚え、少しずつではあるが環境の改善に力を入れており、若い世代の選手たちにも実力のある選手が増えている。また、伝統である守備的サッカーにこだわりすぎず、攻撃的な部分に力を入れるチームも増えてきており、かつての全盛期を取り戻そうと変化している面白いリーグだ。
ただもう一つだけネガティブな要素があり、黒人選手などに対する人種差別が多いリーグとなってしまっている。日本ではあまり人種差別はないのだが、世界ではまだまだ大きな問題として残っており、サッカー界でも差別的なチャント(応援歌)を相手チームの黒人に向けて歌うことがある。どのリーグも人種差別をなくすために規制や罰則などを行なっているため、今では少なくなってきているのだが、イタリアでは特に根強く残ってしまっている。選手が人種差別的な言葉をファンから投げかけられ、暴力沙汰になりチームから退団してしまうこともあるのだ。
イタリアサッカーが世界の頂点に返り咲くためには、この人種差別をなくしていかなければならないだろう。
セリエAのローマというチームにはかつて日本代表でもスーパースターだった中田英寿が在籍していて、リーグ優勝などもしていることから今でもレジェンドのような扱いをされている。
ドイツ、ブンデスリーガ
次に、ドイツのブンデスリーガだ。
ブンデスリーガの特徴は、攻撃的で高い得点率を誇っていることだろう。1試合あたりの得点数は欧州5大リーグトップで、最も攻撃的なリーグだと言える。ドイツサッカーでは正確に、丁寧にプレーすることが大切とされており、それがそのままブンデスリーガの特徴となっている。特にゴール前などの決定的な場面でその特徴が生かされているために高い得点率となっているのだろう。攻撃的で正確なそのサッカーは見ていてとても気持ちがよく、魅力的なリーグだ。
またその丁寧さなどは日本人選手の得意としているところでもあり、欧州5大リーグの中で最も日本人に合ったリーグでもある。まだ日本人選手が海外に行くのが珍しい時代からこのブンデスリーガには日本人選手が在籍してきた過去があり、現在でも多くの日本人選手がプレーしている。その中でも香川真司や長谷部誠など、リーグやカップのタイトルを獲得している選手もいることから、日本人選手がしっかりと主力として活躍を続けていると言える。
有望な若手選手を数多く輩出しているのもブンデスリーガの特徴で、毎年のようにブンデスリーガは世界中のビッククラブへと若手スターを送り出しているのだ。その理由はリーグ自体に若い選手が多いこともあるが、各クラブが育成機関に力を入れていることが1番だろう。ドイツではプロサッカーチームを作るために厳しい条件をクリアする必要があり、その条件の中にはチームに自チームの育成期間出身選手を規定の人数入れなければならないというものがある。そのため各クラブとも育成期間への投資を行い環境を整えているため、有望な若手選手が数多く生まれているのだ。
また、選手だけでなく監督も若く優秀な人が多い。基本的にサッカーの監督は現役を引退した元プロ選手が数年かけてライセンスを取得したりコーチとして経験を積んでなる場合が多く、40代後半から50代の人が多い。しかしこのブンデスリーガには30代前半の若い監督がいるのだ。そういった監督は今までにない新たな戦術やチームを作り上げることが多く、面白いサッカーをするため見どころ満載だ。
リーグ内の力関係は、絶対的な王者のバイエルン・ミュンヘンというチームがここ数年のタイトルをほぼ独占しており、この絶対王政がいつまで続くのか、どこのチームがこの王者を陥落させるのかが大きな見どころとなっている。
フランス、リーグアン
最後に説明するのが、フランスのリーグアンだ。
フランスでサッカー人気が高まったのはここ10年ほどで、それまではレベル的にも世界屈指というほどではなかった。では、なぜここ数年で大きく発展したのか。2011年にカタール政府が関与しているほどの会社を運営する石油王がパリサンジェルマンというチームを買収したことが全ての始まりだ。パリサンジェルマンを買収した石油王はその豊富な資金力を使い世界的なスター選手を次々とチームに引き入れ、戦力を増強していった。そのおかげでパリサンジェルマンは世界屈指のビッククラブへと成長した。国内ではほぼ無敵状態を誇り、チャンピオンズリーグ優勝を1番の目標にしているパリサンジェルマンの勢いは凄まじく、サッカー界の移籍金記録を大幅に更新する金額でバルセロナからブラジル代表のスーパースター、ネイマールを獲得するなど留まることを知らない。その話題性の高さからフランス国内でのサッカー人気が急激に高まり、リーグアンも成長を続けている。
まだまだ成長途中だということもあり、他の欧州5大リーグと比べると戦術的にも荒く完成されたリーグではないが、ここ最近の成長スピードを見ると今後数年間で同じレベルに追いつく可能性は十分にあり、注目度はとても高いリーグとなっている。
発展途上ということと、注目度が高いことから若手選手の登竜門的な立ち位置のリーグになっており、ビッグクラブへの移籍を目指す目立ちたがりな選手が多く在籍しているので個人技を活かしたプレーが欧州5大リーグの中では多い。そういった洗礼された他のリーグとは違った魅力があるのもこのリーグの注目ポイントだ。
まとめ
今回で欧州5大リーグの特徴について説明してきたが、どうだっただろうか。
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欧州5大リーグに詳しくなろう!!!前編
リーグごとの特色〜プレミアリーグ、ラ・リーガ〜
世界各国のリーグについてざっと説明してきたが、今回は欧州5大リーグについて掘り下げて説明していこうと思う。
欧州5大リーグとは、スペインのラ・リーガ、イングランドのプレミアリーグ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグアンだ。今回はその中で、イングランドのプレミアリーグとスペインのラ・リーガについて説明していく。
この5つのリーグはそれぞれ世界トップのレベルながら全く違った地区長を兼ね備えている。その特徴や見どころについて詳しくなり、海外サッカーをもっと楽しもう!
イングランド、プレミアリーグ
サッカーが生まれた国であるイングランドだが、サッカーのレベルが下がり低迷している時期があった。イングランド代表のワールドカップでの活躍で少しずつ盛り返し始めた流れに乗り、発足されたのがプレミアリーグである。
プレミアリーグの特徴はなんといっても激しさだ。フィジカルを前面に押し出したその激しさは迫力満点で、ほかのリーグではファウルを取られるようなプレーもあたりまえのように行われる。
年々戦術が洗礼されシステマチックなサッカーが世界の流行となっているが、プレミアは本質である激しさを失うことなく発展している。
もうひとつの特徴が、下位チームが上位チームに勝つ下克上の多さだ。海外のリーグには絶対的な力を持つチームが何チームか存在していて、それらのチームが毎年のように優勝を争っている。プレミアリーグにもそのようなチームは存在しているが、下位チームが勝つことが珍しくないのだ。その理由としては、クラブの収入源である放映権料が関係している。
リーグをテレビやネットで配信するためには会社がリーグにお金を払い、放映権を買っているのだが、プレミアリーグの放映権は高額で、クラブに配当される金額もその分多くなるため下位チームも資金力があり、いい選手が在籍できるのだ。
特有の激しいスタイルも下克上が起こりやすい要因になっている。システマチックなサッカーは選手の力や監督の差が出やすいのだが、フィジカルを前面に押し出すサッカーは力の差に関係なく試合を動かすことができる。そのため優勝を争っているようなチームが最下位のチームに惨敗することもあり、1つの魅力となっている。
ここ数年は世界各国の名将と呼ばれる監督が集まっており、チャンピオンズリーグでも結果を残しており、いま世界で最も熱いリーグといっても過言ではない。
スペイン、ラ・リーガ
つぎに、長年欧州の舞台を支配してきたスペインのラ・リーガだ。
スペインといえば長年世界の頂点を争ってきたサッカー強国であり、リーグとしても世界トップレベルの力を保ち続けている。リーグ最強を争うバルセロナとレアルマドリードは、サッカーに詳しくない人でも聞いたことはあるだろう。それほどの知名度を誇るチームが在籍しているのだ。
このラ・リーガは、これといった戦術的な特徴はないと言える。偏りがなく、高いレベルを誇っていることこそが特徴なのだ。絶対的な3強のチームが支配し、それ以外のチームには優勝の可能性がないほどの力の差があるリーグ。この3チームはチャンピオンズリーグで毎年のように優勝候補に挙がるほどの力を持ち、ここ10年で6回スペイン勢が優勝している。
戦術的な特徴はないと言えるが、スペインの歴史的な背景の影響はサッカー界にも少なからずある。カタルーニャ地方やバスク地法など、スペインの中で特殊な地方に本拠地置くチーム同士の試合は独特な空気感で行われ、バスク地方にルーツを持つ人しか在籍できないチームがあったりと、特殊な環境もあるリーグなのだ。カタルーニャ地方が独立に向けた動きをしており、もしもそれが実現するとカタルーニャ地方のチームの扱いはどうするのかなどの話もあり、そういって意味でも注目すべきリーグだ。
絶対的なチームがあり、尖った特徴がないということは、海外サッカー初心者が応援しやすいリーグだと個人的に思う。初心者でもわかりやすく、試合の展開もわかりやすいので海外サッカーを何から見ればいいのかわからない人には、是非お勧めしたいリーグの1つだ。
ラ・リーガは欧州5大リーグの中で日本人が1番活躍しづらいリーグと言われており、現在1部リーグに所属している日本人は乾貴士と久保建英の2人だけ。香川真司、岡崎慎司、柴崎岳といった欧州の舞台で長く活躍している選手たちでさえ2部リーグのチームに所属している状況なのだ。久保建英は今シーズンはマジョルカというチームでプレーしているが、レンタル契約で在籍は3強の一角であるレアル・マドリードなので、将来はレアル・マドリードでプレーする姿を観れるかもしれない。そうなれば日本人選手への注目度が上がり、1部リーグの舞台で日本人同士の優勝争いなどが見れる日もそう遠くないかもしれない。
まとめ
今回は、イングランドのプレミアリーグとスペインのラ・リーガについて説明してきた。この2つのリーグは欧州5大リーグの中でもトップを争うレベルであり、とても魅力的なリーグだ。実際に試合を見ることで、迫力や臨場感、信じられないような数々のスーパープレーなど、一度見たらハマること間違い無いだろう。
しかし日本のテレビでの放送はほぼなく、見てみたくてもどうすればいいのかわからない人も多いだろう。
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海外のリーグとその特徴
〜世界中が熱くなる!海外サッカーとは〜
インターネットが普及した今の時代、様々なスポーツを見ることができる。
そんな中でも、古くから世界中で愛されているサッカー。日本でも1993年にプロスポーツとしてjリーグが発足し、人気を集めてきた。近年では世界的な人気選手の加入やワールドカップの日本代表の活躍などから人気が高まっている。
しかし、まだまだ海外の方が熱狂的に愛されている。
そんな海外サッカーについて詳しくなって楽しもう!ということで、海外サッカーの紹介をしていきたいと思います!!!
世界一レベルの高いヨーロッパのリーグ
サッカーといえば、詳しくない方でもスペインやイタリアなど、ヨーロッパで栄えているイメージを持っている人は多いだろう。それ以外にも、サッカー王国と言われているブラジルや世界一の選手と言われるメッシの出身国であるアルゼンチンがある南米でもサッカーは栄えている。実際ワールドカップでもヨーロッパと南米の優勝がほとんどで、国単位でみるとこの二つの地域のレベルが世界でもトップだと言える。
しかし、世界各国のリーグのレベルを見てみると、ヨーロッパのレベルが世界でもずば抜けているのだ。ブラジルやアルゼンチンの代表選手も、そのほとんどがヨーロッパのリーグのチームに所属している。世界中からトップレベルの選手が集まり、世界で一番熱いのがヨーロッパサッカーなのだ。
欧州5大リーグ
日本にjリーグがあるように、ヨーロッパでも多くの国が自国独自のリーグを持っている。その中でも欧州5大リーグと呼ばれ、世界で最もレベルの高いリーグがイングランドのプレミアリーグ、スペインのラ・リーガ、イタリアのセリエA、フランスのリーグ・アン、ドイツのブンデスリーガだ。この5つのリーグは選手のレベル、チームの規模、サポーターと呼ばれるファンの熱量、どれをとっても素晴らしく、まさに世界最高峰だと言える。
そして、この5大リーグにはそれぞれ違った特徴があり、違った魅力があり、詳しいことについては違う記事で解説していく。その中でも私が特に推しているのがイングランドのプレミアリーグだ。
その他の主要リーグ
欧州5大リーグ以外にも、世界中にレベルが高く、魅力的なリーグがたくさんある。
日本人選手が多く在籍し、欧州5大リーグへの足がかりのような場所になりつつあるのが、ベルギーリーグだ。欧州5大リーグのレベルが1軍だとすると、1.5軍のような立ち位置ではあるが年々レベルが上がり、ヨーロッパの舞台で活躍するチームも増えている。久保裕也や森岡亮太など日本人選手が活躍したこともあり、日本での知名度も上がってきている。
日本人選手と馴染みがあるリーグといえば、ポルトガルのプリメイラリーガも外せない。世界的な古豪のチームがあり、このリーグから欧州5大リーグからも注目されている若手選手も多い。近年は日本人選手も在籍するようになり、中でも日本代表の10番である中島翔哉がリーグNo. 1を争うチームに在籍し、着々と評価を上げている。
ヨーロッパ以外で最も注目したいのが、サッカー王国ブラジルの1部リーグであるセリエAだ。イタリアの1部リーグと同じ名前ではあるが、全く別物だ。ヨーロッパの洗礼されたシステマチックなサッカーとは違い、野心たっぷりな若手を中心に我が強い選手たちが個人技全開のサッカーを繰り広げている。サポーターと呼ばれるファンの熱さも世界屈指で、ライバル関係同士や不甲斐ない試合に対しては、もはやファンなのかを疑うほどの行動をとることもあり、警察沙汰や逮捕者が出ることもある。
その他にもオイルマネーが潤沢なトルコリーグ、数年前は世界屈指のレベルだったオランダのエールディヴィジ、ベッカムがオーナーを務めるチームが参戦することで話題になったアメリカのメジャーリーグサッカーなど多くのリーグがあるが、それらの紹介は追々していきたいと思う。
UEFAチャンピオンズリーグ
サッカーで世界1大きな大会といえばワールドカップを想像する人は多いと思う。それは間違っていないのだが、勝るとも劣らない大会がある。それがUEFAチャンピオンズリーグだ。
ワールドカップが世界1の国を決める大会だとしたら、ヨーロッパ1のクラブチームを決める大会で、欧州サッカー連合(UEFA)が主催している。UEFAに所属している各国のリーグ戦上位の32チームが集まり、1年をかけて行われる大会。8つのグループに分かれて総当たりの予選を行い、各グループ上位2チームがトーナメント方式の決勝ラウンドに進み優勝を争う。基本的に国を代表するナショナルチームよりも、世界中から選手を集めることができるクラブチームの方がレベルが高いと言われており、ワールドカップよりも高い人気を誇る国も多い。毎年行われており、優勝したチームは1年間、優勝の証のマークをユニフォームにつけることができる。生まれた国にも左右されるナショナルチームとは違い、クラブチームは生まれに関係なく自分次第で誰にでもチャンスがあるので、全ての選手にとっての憧れの舞台になっている。
また、自国のリーグ戦とは全くの別物で、リーグ戦での調子は関係ないのもこの大会の魅力の1つだ。リーグ戦でダントツ1位のチームが予選を上がれないことや、絶不調のチームが無類の強さを発揮することが多く、番狂わせの多さからもレベルの高さがわかる。
どこのリーグのチームが多く勝ち上げるかでそのシーズンのヨーロッパの力関係もわかるので、最注目の大会である。
まとめ
世界のサッカー事情をヨーロッパを中心にざっと説明してきたが、文字だけでは足りないくらいの魅力があるのが海外サッカーだ。
実際に試合を見ることでしか感じられない迫力や臨場感、信じられないような数々のスーパープレーなど、一度見たらハマってしまう。
しかし日本のテレビでの放送はほぼなく、見てみたくてもどうすればいいのかわからない人も多いだろう。
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